【要約教室】その③続き読んでもいいですか?
要約教室では、前半20分程度、朗読を聞きながら本を読み、要約を書きます。
要約を書き終えると、書いたものを音読してもらって、添削します。
なぜ音読するのか?
音読の効果として、声に出すことで文章のおかしな所に自分で気づき、その場で直す、という行為を期待できることが挙げられます。実際、
「書けた!終わった!」
という生徒に
「書き間違いは大丈夫?」
と聞いても読み返すことなく、問題ないと答える生徒がほとんどですが、音読すると、「てにおは」が適切であるか、「えとへ」の使い間違いなど、うっかりミスを発見して、言われなくてもささっと直します。
音読が終わると、
・今書いた文章を活かして、より分かりやすくするには、主語はどこに置いた方がよいのか?
・一文が長すぎて、主語と述語の構造がねじれていないか?そういう時はどうしたらよいのか?
・場面が変わるときに、段落を意識できているか?
・この本を読んだことのない人でも分かる内容になっているか?
・文体が統一されているか?(敬体と常体の使い分け「ですます調・だである調」)
・習った漢字(生徒の学年相当の漢字)を使っているか?
そんなことを、学年や生徒の進捗状況に応じて言葉を選びながら指導しています。
添削が終わって時間に余裕がある時もあります。長編に取り組んでいる生徒はそんな時、
「続き読んでもいいですか?」
と言うようになってきています。「続きが気になる」という経験をできること。よい本に出合ってるんだなあ、と嬉しくなります。様々な情報や刺激が回り中に溢れている環境で、こういう時間は貴重だと思います。
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